C1:エナメル質内の虫歯
歯の表面のエナメル質がさらに溶け、黒ずんでいる状態です。冷たいものがしみる場合がありますが、まだ痛みなどの自覚症状はほとんどありません。
治療内容
虫歯の感染源を取り除き、レジン(歯科用プラスチック)を詰めて治療します。
虫歯は、早期に発見できれば痛みもほとんど感じることなく治療をすることができます。しかし初期の虫歯は痛みなどの自覚症状がほとんどなく、ある程度進行してから歯がしみたり痛みが出るようになります。そして症状が進むほどに治療も複雑化し、治療期間も治療費もかさんでしまいます。
そのため、日頃から自分のお口の変化に気を配るように心がけ、もし何か違和感があるときには、なるべく早めに歯医者に受診することが大切です。
お口の中にはたくさんの細菌『口腔常在菌』がいます。口腔常在菌の中にミュータンス連鎖球菌を中心とする虫歯原性菌がおり、虫歯原性菌は、食べ物の糖質から乳酸などの酸を産生します。
酸が大量に産生されると、口腔内のpH(水素イオン指数)が酸性に傾き、歯の表面のエナメル質を溶かしはじめます。これを脱灰といいます。
唾液の作用によって数十分すると、今度はアルカリ性に戻り溶けた歯が補修されます。これを再石灰化といいます。酸性に傾き、アルカリ性に戻る状態をグラフ上の曲線で表したものをステファン・カーブといいます。
エナメル質が溶けはじめた最初期の段階では、エナメル質に抵抗性があることや、歯が再石灰化するため、エナメル質表層は溶けず、その下から溶け始めます。これをエナメル質の表層下脱灰といい、この段階を初期虫歯といいます。
“冷たいものを口にすると歯や歯茎がしみる”と感じた経験はありませんか?「知覚過敏」とは、歯の一番外側のエナメル質が何らかの理由によって剥がれる、もしくは歯ぐきが下がることにより、歯の象牙質が露出して冷たいものがしみてくる病気です。その原因は様々あり、歯周病や不正咬合(歯並びや噛み合わせの悪い状態)、歯ぎしりや食いしばりなどにより、知覚過敏を引き起こすケースがあります。
また「歯がしみる」という症状には、虫歯が進行していることが原因となっているケースもあります。同じ「しみる」という症状でも、虫歯と知覚過敏では治療法もそれぞれ異なりますので、まずは原因を明らかにし、早期に適切な治療を受けることが大切です。患者様ご自身では判断が難しいところになりますので、「歯がしみる」と感じた際もぜひ一度当院へご相談ください。
ご相談はこちら軽度の虫歯であれば、自然治癒することもありますが、一定水準以上まで進行した虫歯により失われた歯の構造は再生しません。そこで、虫歯治療により虫歯の進行を止め、歯を保存し、合併症を防ぐことができます。
治療は、虫歯を削って、修復材料で歯の形にします。削る時に痛みがあると予測される場合は、麻酔をします。
使用する修復材料は部位によりコンポジットレジンやインレーなどから決めます。虫歯が歯の神経近くまでも達している場合では、金属の詰め物ではしみてしまうので、ハイブリッドセラミックスを用いることもあります。虫歯が広範囲の場合、クラウンにすることが一般的です。これは虫歯部位を切削した後、残った歯に上からかぶせる物です。
虫歯の段階(C1~C4)により治療法が異なります。
歯の表面のエナメル質が溶けはじめ、白く濁っている状態です。まだ歯に穴はあいておらず、痛みを感じるといった自覚症状はありません。適切なブラッシングとフッ素塗布などにより治せる場合もあります。
歯の表面のエナメル質がさらに溶け、黒ずんでいる状態です。冷たいものがしみる場合がありますが、まだ痛みなどの自覚症状はほとんどありません。
虫歯の感染源を取り除き、レジン(歯科用プラスチック)を詰めて治療します。
ご希望があれば麻酔を行います(麻酔をしなくても痛くない場合が多いです)
虫歯の部分を除去し、そこにコンポジットレジンを充填して光で硬化させます。形を整えて磨けば治療は終わりです。
エナメル質の内側にある象牙質にまで虫歯が進行した状態です。冷たいものや甘いものがしみたり、時々痛むといった症状があります。
虫歯の感染源を除去し、レジン(歯科用プラスチック)を詰めて治療します。
治療中に痛みを伴うので必ず麻酔を行います。 その後の治療は以下の2通りがあります。
コンポジットレジン修復の場合はC1と同じです。
インレー修復の場合は、虫歯を除去したあと、詰め物が入りやすいように歯を削り、型取りを行います。その日は仮ぶたをして帰って頂きます。次のご予約の時に、再度麻酔をしてから、インレーをセメントで歯に装着して治療終了です。
歯の内部の神経にまで虫歯が進行した状態です。熱いものがしみたり、ズキズキと激しく痛むといった症状があらわれます。
汚染された歯の神経を除去し、神経が入っていた管の内部を消毒して薬剤を詰める処置(根管治療)を施して、被せ物をします。
必ず麻酔を行います。
歯の神経を露出させない程度に、できるだけ虫歯を除去します。
薬剤を入れてから、コンポジットレジンで修復します。
この薬剤が、神経の部屋の内部に新たな象牙質をつくるのを促進します。
レントゲンで新たな象牙質が確認できたら、コンポジットレジンや薬剤を全て除去し、インレー修復を行います。
歯の大部分が溶けてなくなり、歯の根にまで虫歯が進行した状態です。神経が死んでいるため一旦は痛みはなくなりますが、歯根部に膿が溜まると再び痛みが出はじめます。
多くの場合において抜歯が必要となります。抜歯後に入れ歯やブリッジ、インプラントなどで失った歯の機能の回復を図ります。
麻酔をして抜歯します。抜歯した後どうするかについてはこちらをご覧ください。
インプラント治療可能なかぎり「歯を削らない・抜かない」ことを重視し、「痛みやストレスの少ない」治療に努めております。お口周りで気になることがございましたら、安心して当院へご相談ください。
歯は一度削った部分が元の状態に戻ることはありません。また歯は削るほど脆くなり、虫歯が再発するリスクも高まります。そのため、ご自身の大切な歯を長持ちさせるためには、虫歯に侵されていない健康な歯の部分をなるべく削らない「MI治療(=Minimal Intervention -低侵襲な治療)」を行うことが重要です。
当院の虫歯治療では、このMI治療を重視しています。必要に応じて拡大鏡やマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を駆使し、可能なかぎり「虫歯の部分だけを削る」ことを徹底することで、患者様の歯を長く保てるよう努めています。
患者様が治療時の痛みやストレスをなるべく感じることのないように、当院ではさまざまな配慮をしています。「麻酔注射や治療の痛みが怖い…」という方にも、安心して診療を受けて頂いております。
歯茎に麻酔の針を入れる前に表面麻酔を行います。塗るタイプやシールタイプのものですので、表面麻酔には痛みはありません。これにより、針が入る時のチクッという痛みを感じることなく本麻酔を行うことができます。
注射の針は細ければ細いほど痛みを軽減することができます。当院では注射針にもこだわり、非常に細い種類の針を採用しています。
治療中においても優しくお声がけをするなどして、常に安心して治療を受けていただけるよう配慮をしております。気になることは、どうぞ遠慮なくお申し付けください。
世航会デンタルオフィスでは、笑気麻酔・静脈内鎮静麻酔の2つを、患者様のご希望や治療内容により使い分けています。
笑気麻酔は低濃度の笑気ガスを吸入する、弱い鎮静・催眠作用と鎮静作用がある麻酔です。笑気麻酔を用いればリラックスすると共に痛みを感じにくくなります。吸入しながら局所麻酔を行うと、「痛みをとめるための麻酔が痛い」というジレンマが軽減されます。 呼吸器や循環器にほとんど影響を与えません。吸入中止後、数分で帰宅可能となります。
※けやき坂医院のみとなります。 静脈内鎮静法は、笑気麻酔と同様に歯科恐怖症の方や、インプラントの手術などをするときに用いられる麻酔法です。鎮静剤や鎮痛剤を直接静脈に投与しますので、笑気麻酔より効果は高いと言われいます。全身麻酔と違い術中に意識はありますが、恐怖心や痛みはほとんど感じなくなりますので、外科手術において術後の腫れや痛みを抑えたい場合に有効です。効果は非常に高いのですが、保険適応外の為、費用がかかります。
治療を終えた後、患者様が再び虫歯を繰り返さないように「予防ケア」にも力を入れています。口腔管理のプロフェッショナルである歯科衛生士と連携しながら、定期的な検診やメインテナンスを通じて、患者様の将来を見据えた歯の健康づくりもしっかりとお手伝いします。
予防歯科について虫歯が重度に進行してしまうと、歯髄の一部や全部を除去して歯を残すような治療をしなければなりません。そこで、歯内療法が行われます。 歯の根っこを治療する「根管治療」についてご説明します。
根管治療について出来るだけ痛みの少ない治療を心がけて、患者様に安心して治療に専念いただける環境を作っております。
歯医者の怖さを抑えるために、しっかり丁寧にカウンセリングの時間を確保します。
お口の健康増進を通して社会貢献を多くの人に行います。
健康で文化的な人間性のあふれる歯科医療人を育成します。